「呉江市」をご存知だろうか。ご存知ない方が多いのではないだろうか。本誌No.125(2001年12月号)で上海事務所草薙所長は「江蘇省呉江市は、昆山市とともに台湾企業が集積している地域」と紹介している。去る4月12日、沈建微副市長、辛軍訓対外貿易経済合作局長、胥錦栄出入国管理検疫局長など5名がIBO本部を訪問した。一行は『呉江市についてもっと知ってほしい』と、主要産業をはじめ投資環境などを紹介した。その要旨は次のとおり。
呉江市は、長江デルタ地域に属する江蘇省の最南端にある。上海から西へおよそ110km、蘇州から南へおよそ16kmの位置にあり、西は秀麗な太湖に面している。古くから“魚米の里”、“シルクの産地”として栄えたところで、1992年から市制がしかれている。人口は78万、面積は1,176km2である。
上海から蘇州までは、南京に通じる高速道路が開通しており、蘇州から呉江市を経て嘉興市に至る高速道路は、来年開通の予定。上海虹橋国際空港から呉江市までは1級国道318号線を利用すれば約60km(約1時間),上海・南京高速道路の蘇州インターチェンジからは約24kmの距離にある。
主要産業は、紡績、通信ケーブル、光ファイバー、電子関係などであり、特に電子関係産業では台湾企業の一大集積地(約200社)となっている。台湾電気電子工業組合から「中国本土における投資環境の最も良い、リスクの少ない地区」との評価を受けている。日系企業も、マブチモーター、アシックス、エルナ、信越化学など81社が進出している。
呉江市は、絹織物、ケーブル、機械電子、ファインケミカル、新タイプの建築材料を5つの柱として経済開発区や工業園などを展開している。
投資環境
投資環境や経営コスト指標から主なものを抜粋すると、次の通り。
☆教育水準:歴史的に文化・教育水準が高い。南京大学、南京郵電学院、上海外貿学院、蘇州大学などと全面的な協力関係を結んでいる。
☆人的資源:人材交流センターや労働力市場を通じて、素質の高い人的資源を十分供給できる。
☆税関:蘇州税関に所属する呉江税関は、原則24時間体制のサービスを提供している。
☆企業所得税:経営期間15年以上 は、「5免5減」(収益が出てから 5年間所得税免除、6年目からの5年間は半額免除)、10年以上は「2免3減」(収益が出てから、2年間は所得税免除、続く3年間は半額免除)の優遇措置がある。
☆電話の初期設置費用:308元(1元=約15円)/回線(企業、住宅とも)
☆賃金:従業員の平均月給は400〜500元、一般幹部は500〜700元、技術者・中等管理者は800〜1,000元程度。
☆運賃:上海からの輸出コンテナ40フィート1,650元/個、20フィート1,300元/個、輸入コンテナ40フィート約2,100元/個、20フィート約1,700元/個
(オーストラリア事務所 所長 播本 裕典) |