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IBO会員企業海外駐在員投稿レポート
躍動感あふれる上海と長江デルタ
住特通商株式会社上海代表処 前首席代表 田中 守
設立の経緯
 弊社は親会社である住友特殊金属株式会社の生産する電子部品材料を扱う専門商社として国内、海外のユーザーに販売しております。中国珠江デルタ地帯での目覚しい進展に合せて出入口である香港に、1994年営業拠点を設けて業容拡大を進め成果を収めて参りました。さらに広大な中国市場における営業活動を効率良く機能させるため、昨年6月より駐在員事務所設置を推進し、IBO上海事務所のお力をお借りして最小の時間で無事煩雑な各役所登記認可も取れ、昨年11月より本格的に活動を開始しました。また事務所の電話増設、オフィスの維持等すべて問題なく、煩わしいことから開放されてほぼ1 年を経過することができました。この紙上をお借りし厚く御礼申し上げます。そして上海発の貴重な情報が毎日報告され、これからの仕事に結びつくものと楽しみにしております。世界で一番躍動している国で仕事ができることは本当に幸せです。

上海進出の動機、なぜ上海か?
 中国改革開放政策の進展により珠江デルタ地帯では香港企業をメインに、日系、欧米、台湾系等の外国企業が急激に進出し、この地特有の転廠制度を含む委託加工形態で生産されたものは香港を経由して世界各地に輸出され、中国経済発展に大きく寄与してきました。経済の進展とともに上海市出身が多い中央政府の意向は巨大な市場でもある上海を中心とした長江デルタ地帯が中国経済の牽引者となるべく誘導されてきており、最近では情報通信関連のハイテク産業の進出が顕著になってきています。弊社の多くのユーザーもこの地域に進出してきており、ユーザーサポート、情報収集は重要な業務です。これは時代の流れであり、2 〜3 年前とは比べ物にならない位早いスピードで変化しており、この変化に対応して行くことが要求されます。中国だからまだまだ大丈夫という時代遅れの考えは通用しません。大阪から飛行機でわずか2時間と日本国内を移動するよりも至近の距離にあり、広大な中国における沿岸地域の臍に位置し、昔から肥沃な土地でもあったこの地はこれからも飛行機にしろ、船にしろ交通の要衝としてまた経済の中心としてさらに発展していくものと確信しています。ユーザーの進出、中国経済のセンターとしての立場、交通の利便性に着目して上海に拠点を設置した次第です。

ビジネス風土の違い
 商売上の難しい話も日本人同士の場合はスムーズに行くことあります。しかしお互いにかなり付き合いの長い日本人と中国人の間でも一向に進まないことが多々あります。そんな時中国人同士で話がいたって簡単に解決することがあります。やはり中国人特有の商売の風土があるのではないかとつくづく思います。このようにローカルの方に任せて仕事を進める事は重要なことなのです。『郷にいれば郷に従え』ということわざはこの国でも生きています。

有能な人材の確保
 
前述しましたように今後日系企業が会社なり駐在員事務所を運営していく上で、ローカル化は重要なファクターです。有能な人材の確保如何でプラスにもマイナスにも作用します。信頼のおける機関(当社の場合はIBOさんに本当にいい方をお世話頂きました)、知人、友人等できる限り相談し、また紹介して頂き、自分の目で面談して納得いくまで探して有能な人材を確保することが大事です。

中国市場への期待
市場原則の導入による改革を試みようという発想が生まれ、WTO加盟推進に繋がったわけですから、WTO加盟絡みで市場開放が急速に進むものと思います。関税の低減及び撤廃、不透明な各種行政、税関等の規制解除が次第に進み、進出した外資企業が、自前の流通、サービスのネットワークの構築を含めて国内市場を狙えるようになるものと確信します。所得水準があがり、一般消費が旺盛になれば、近い将来この12億人の勤勉な民を有する中国は世界でもアメリカ以上に絶え間無く経済が廻っていく巨大なマーケットになるのではと楽しみにしております。
(住特通商株式会社上海代表処 前首席代表 田中 守)

 

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