大阪国際商業振興協会(IBO上海事務所の中国名称)上海代表処所長を拝命し、2月15日に着任いたしました。IBO会員の皆様、IBOニュースご購読の皆様、よろしくお願いいたします。
赴任当日、事務所のある黄浦区(延安東路588号)まで浦東国際空港から約1時間、車窓から上海の変貌ぶりを目の当たりにしました。田園地帯、旧来の路地(弄)、そして、浦東地区(黄浦江沿い)や旧市街地にポストモダンなビルが林立しています。「申」(上海の別称)を形どった高速道路網、地下鉄などの鉄軌道網が急速に整備されていますがそれも間に合わない状態です。都心部のデパートには商品があふれ、レストランで歓談している人々を見るたびに、市民生活の豊かさを感じます。
統計を見ますと、1999年の上海の域内総生産額(速報)は4,035億元(約5兆2,500億円、1元=13円換算)で、前年比10.2%と全国一の経済成長率でした。相変わらず、沿海部の成長が突出しており、前年に引き続きトップとなった広東省(約8,500億元)をはじめ、江蘇、浙江、山東の上位4省で国内総生産の4分の1を占めています。上海は全国第7
位の経済規模ですが、個人の可処分所得/年(全国平均7,700元)でみれば、深の2万548元、広州の1万2,326元、上海の1万932元と全国第3位につけています。
折りしも、3月5日から15日まで、第9期全国人民代表大会(全人代)第3回会議が開催されましたが、沿海部と西南部地域の経済格差の解消を図るため、外資誘致による西南部開発を高らかに謳うものとなりました。沿海部都市における外資への管理強化と併せて、政策的には西南部開発へと重点が移るものと思われます。政策と経済実態のどちらが優位に立つかは今後の議論となるでしょう。また、沿海部都市内の所得格差も深刻な課題です。
上海は「中国のなかの外国」と言われます。「上海だけを見て中国を語れない、しかし、上海を抜きにして中国を語れない」と言われます。「社会主義市場経済」(1992年憲法)提唱から8年、上海人は「上海ドリーム」の実現に向けあくなき経済活動に取り組み、外資もWTO加盟に備えて設備輸入を増加(1月、前年同月比32%増)しております。
わが国の景気回復基調や中国のWTO加盟をにらみ、ビジネス情報の中心地である上海への関心がますます高まっており、当事務所への相談事案も増加しております。上海事務所は、中国情報の収集・コンサルティングをはじめ、中国進出への足がかりの拠点として共同事務所を運営しております。どうか、気軽にご活用くださるようお願いします。
(上海事務所 所長 草薙 勝之) |